「ヴァレンシュタインの批評記事など」


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ユダヤ人作曲家ヴァインベルガーのオペラ「ヴァレンシュタイン」のドイツ初演で、小森輝彦がタイトルロールを歌い、各方面から絶賛されました。
この作品は30年代にウィーン国立歌劇場で初演された後、ナチス政府によって上演禁止とされており、今回のドイツ初演が世界初演後、初のプロダクションでした。
 
ヴァレンシュタインは、30年戦争で活躍した実在の武将で、第九の詩でも知られるフリードリヒ・シラーが戯曲化しており、シラーの生誕250年記念でもあるこの年に取り上げられ、ドイツ内外から注目を集めました。


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ユダヤ人作曲家ヴァインベルガーのオペラ「ヴァレンシュタイン」のドイツ初演で、小森輝彦がタイトルロールを歌い、各方面から絶賛されました。
この作品は30年代にウィーン国立歌劇場で初演された後、ナチス政府によって上演禁止とされており、今回のドイツ初演が世界初演後、初のプロダクションでした。
 
ヴァレンシュタインは、30年戦争で活躍した実在の武将で、第九の詩でも知られるフリードリヒ・シラーが戯曲化しており、シラーの生誕250年記念でもあるこの年に取り上げられ、ドイツ内外から注目を集めました。
 
www.opernnetz.de 10/27
小森輝彦によって演じられた瞑想的なヴァレンシュタインは、悩み深く、しかしそれでいて残忍で無慈悲な支配欲を予感させ、安直で直接的な表現は避けられていた。声楽的には、彼はこのヴァレンシュタインのキャラクターを見据え、抑制された声を多用し、力づくでの表現を避け、躍動的で密度の高い歌声で観客を納得させた。(フランツ・R・シュトゥーケ)
 
Neues Deutschland 10/30
ヴァレンシュタインに扮した小森輝彦は、心を打つ、力のみなぎった役作りによって際立っていた。(ヴェルナー・ヴォルフ)
 
Opera Gazet 11/1
タイトルロールの小森輝彦は、奇跡のような一時をもたらした。この芸術家は疲れる事を知らない様に思われた。(ヴィレム・ヴェアショーテン)
 
Neue Musikzeitung (NMZ) 10/26
小森輝彦はこのタイトルロールを、自分の側近だけでなく自分自身に対しても情け容赦をしない人物として、輝かしいまでの発音の明晰さと声の運びによって表現した。(ペーター・パハル)
http://www.nmz.de/online/jaromir-weinbergers-wallenstein-oper
 
Klassik.info
小森輝彦は、悩み深く、苦しみ、心乱れたヴァレンシュタインを演じた。彼の広がりのある衣装と禿頭でまるで仏教の僧のように見えた。常に完璧を目指すヴァレンシュタイン、そして彼が失敗を犯すであろうという常につきまとう自覚が印象深く伝わってきた。(エリザベト・リヒター)
 
Frankfurter Allgemeine 10/29
とても均整のとれた歌手のアンサンブルがヴァインベルガーの作品に強い意気込みを持って取り組んだ。バリトンの小森輝彦は、ヴァレンシュタインの孤立と追いつめられた切迫感の切換を、歌と演技によって切実に訴えかけ、作品全般を通じて描く事が出来る歌手である。(ゲルハルト・ローデ)
 

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Ostthüringer Zeitung 10/26
この作品の初演は1937年にウィーン国立歌劇場で行われた。しかしテアター&フィルハーモニー・テューリンゲンはまさにこのオペラを、極めて高い劇場の演奏家達の能力をデモンストレーションするために使ったのだ。中でも際立ったのは、幕開きから一貫して、傷ついたヴァレンシュタインの姿を体現し、繊細な声の表現を役に与える事が出来た小森輝彦だ。(Dr. タチアーナ・メーナー)
 

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Thüringer Landeszeitung 10/26
長い黒の衣装に包まれた総司令官(強烈な声と表現力の小森輝彦)は思い悩む気質で、星の忠告に信頼を置く人物として描かれた。(ユリア・シュタッター)
 
dpa (Deutsche Presse Agentur) 10/26
このマックス・ブロートによるドイツ語訳では、このシラーの戯曲から産まれた典型的なドイツ語の慣用表現《Daran erkenne ich meinen Pappenheimer(訳注:もともとは「これで我がパッペンハイマーの竜騎兵達の事が分かる」だが、転じて「相手がどんなやつかを良く心得ている」の意味)》、《Ich hab hier bloß ein Amt und keine Meinung(訳注:「私はここでは職務でしかなく、意見は持ち合わせていない」だが、個人的見解を尋ねられ、それに答えたくない時に用いられる)などが再びオリジナルの形で盛り込まれている反面、シラーが用いたモノローグで描かれているヴァレンシュタインの内面の葛藤が抜け落ちてしまう。
ゲラの演出においてこの弱点を補ったのは、ドラマトゥルギー的要素による努力と、ヴァレンシュタインを演じた小森輝彦の演技力だった。(ドイツ共同ニュース)
(このdpaの記事は、Yahoo News DeutschlandやBerliner Zeitung, Focus, Antenne Bayernなど、20以上のプレスで紹介されています)


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このプレミエの2日後には同じゲラの劇場でのA・ベルク作曲「ヴォツェク」公演があり、ここでも小森輝彦はタイトルロールを演じ、称賛されました。これは2009年5月にプレミエを迎えた、ヴァレンシュタインと同様ゲラ劇場のインテンダントでもあるマティアス・オルダーグの演出によるプロダクションです。
 
それに加え、ヴァレンシュタインのゲネラル・プローベとヴァレンシュタインのプレミエの間の唯一の休息日であった10月22日にコットブス州立歌劇場から、小森が世界初演したオペラ「コジマ」のニーチェ役で出演して欲しいと言う要請がありました。

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プレミエの前日に他のオペラを歌う事はプレミエへの悪い影響もあり得る事から、論議を呼びましたが、ニーチェ役が病気でキャンセルしたコットブス州立歌劇場の公演を救えるのは他に誰もおらず、断れば公演中止に追い込まれると言う事情から、250km離れたコットブス市へ赴きました。ニーチェ役はゲラでの初演でも絶賛を浴び、スタンディング・オベーションとなった作品でしたが、コットブスでは歌手の都合で省略されていた半裸のニーチェによる「デュオニソスの踊り」を小森が再び完全な形で披露し、大きな喝采を浴びました。
 
4日間で都合3つの異なったオペラの主役を務め、しかもどれも高度な技術と音楽性を要求される現代オペラであった事から、当地での小森の評価をさらに高めました。
 

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この2週間後には「オテロ」再演(オスナブリュック市立歌劇場との提携公演)があり、翌週からは「ナクソス島のアリアドネ」の立ち稽古が始まるとの事です。小森は二期会公演でも演じた音楽教師役で出演します。

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写真撮影:Stephan Walzl www.stephanwalzl.de